Japanese
English
特集 精神・神経疾患とω3不飽和脂肪酸
うつ病とω3不飽和脂肪酸
The role of ω3 polyunsaturated fatty acids on depression
浜崎 景
1
Kei HAMAZAKI
1
1群馬大学大学院医学系研究科公衆衛生学分野
キーワード:
ω3不飽和脂肪酸
,
うつ病
,
観察研究
,
介入研究
,
メタ解析
Keyword:
ω3不飽和脂肪酸
,
うつ病
,
観察研究
,
介入研究
,
メタ解析
pp.745-748
発行日 2022年8月20日
Published Date 2022/8/20
DOI https://doi.org/10.32118/ayu28207745
- 有料閲覧
- Abstract 文献概要
- 1ページ目 Look Inside
- 参考文献 Reference
ω3不飽和脂肪酸(以下,ω3)は,1970年ごろのグリーランドにおける観察研究を発端にはじまり,特に動脈硬化症に対する予防効果を期待され,1990年ごろからは日本の臨床現場でも脂質異常症や閉塞性動脈硬化症などの疾患に対して投与されている.2000年ごろから精神疾患患者(特にうつ病)を対象とした観察研究や介入研究が行われるようになり,動物実験などによりその機序についても明らかになりつつある.現時点では,観察研究では魚食・ω3摂取とうつ病や抑うつとの関連は認められているが,介入研究のメタ解析結果からは抑うつ症状に対して小~中程度の効果はあるもののまだエビデンスとしては十分でないのが現状である.本稿では筆者らが得た知見を紹介するとともに,この分野に関する海外からの観察研究や介入研究の報告をメカニズムとともに紹介する.
Copyright © 2022 Ishiyaku Pub,Inc. All Rights Reserved.