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第5土曜特集 小児医療の最先端
基礎・基盤編
AIを活用した身体的特徴等からの希少疾患の診断支援
Artificial intelligence(AI)-based diagnostic support systems for rare diseases based on physical and other characteristics
要 匡
1
Tadashi KANAME
1
1国立成育医療研究センターゲノム医療研究部
キーワード:
画像(顔画像)ベース診断支援
,
症状・所見ベース診断支援
,
超希少疾患
,
コンサルティングシステム
Keyword:
画像(顔画像)ベース診断支援
,
症状・所見ベース診断支援
,
超希少疾患
,
コンサルティングシステム
pp.339-344
発行日 2022年7月30日
Published Date 2022/7/30
DOI https://doi.org/10.32118/ayu28205339
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希少疾患は,疫学的に人口全体の約5~8%と推定されており,全体で見ると決して少ないというわけではない1).ただ,その種類は非常に多く(現在9,500種類以上),また多彩なため,個々の診断は難しく,診断までに多くの検査や時間を費やすことが多い.一方,多くの希少疾患は顔貌を含め身体的特徴を併せ持つことが知られており,その特徴に関するデータを人工知能(AI)に活用し,効率よく診断に繫げるいくつかの試み(診断支援システム)が,わが国を含め,世界的に始まっており,その有用性が示されつつある.これは,希少疾患の専門家による各疾患の特徴的所見の精密な記載と蓄積,網羅的ゲノム解析により遺伝学的に確定された症例の蓄積(希少疾患の約80%は遺伝子関連疾患と推定されている1))等により,AIに活用できる多くの正確なデータが揃ってきたことも大きい.本稿では,希少疾患およびAI全般の特徴を踏まえ,希少疾患の診断における現在のAIの活用状況,診断支援システムと今後について記載する.
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