Japanese
English
特集 肥満・糖尿病とCOVID-19
はじめに
Introduction
福原 淳範
1
,
下村 伊一郎
2
Atsunori FUKUHARA
1
,
Iichiro SHIMOMURA
2
1大阪大学大学院医学系研究科肥満脂肪病態学寄附講座
2同内分泌・代謝内科学
pp.247-247
発行日 2022年7月23日
Published Date 2022/7/23
DOI https://doi.org/10.32118/ayu28204247
- 有料閲覧
- Abstract 文献概要
- 参考文献 Reference
2019年末より続く新型コロナウイルス感染症(COVID-19)パンデミックは,世界中に大きな影響を及ぼしており,2022年4月現在で全世界の死亡者数は624万人に達している.このように多大な死亡者が発生した原因について,Richard Hortonは,ウイルス感染症に加えて非感染性疾患である高血圧や肥満,糖尿病,心血管疾患,慢性呼吸器疾患,がんなどの慢性疾患との相互作用が重要であり,COVID-19はシンデミック(synergistic epidemic)であるとしている1).臨床現場においても,心血管疾患や慢性肺疾患,糖尿病,慢性腎障害などのリスク因子を有する症例は,軽症であっても初期から薬物治療が検討される.このように,単なるウイルス感染症としてのCOVID-19治療法の開発だけでなく,患者側が有するリスク因子による重症化予測や,そもそもリスク因子保有者でCOVID-19が重症化するメカニズムの解明が重要な課題である.
Copyright © 2022 Ishiyaku Pub,Inc. All Rights Reserved.