境界領域/知っておきたい
骨代謝におけるアディポネクチンの役割
蛯名 耕介
1,2
,
福原 淳範
2
,
下村 伊一郎
2
1大阪大学大学院医学系研究科器官制御外科学
2大阪大学大学院医学系研究科内分泌代謝内科学
pp.1102-1106
発行日 2008年11月25日
Published Date 2008/11/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1408101400
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■はじめに
近年の食生活の欧米化などにより,本邦でも肥満脂肪細胞により惹起されるメタボリックシンドロームなどの生活習慣病が大きな社会問題となっている.様々な研究の結果,脂肪細胞は単なるエネルギー貯蔵のための臓器ではなく,アディポネクチンやレプチンなどの“アディポサイトカイン”と呼ばれる生理活性物質を分泌する内分泌臓器であることが明らかとなった.また,肥満は骨量と密接な関係があることは以前から知られており,アディポサイトカインの骨代謝における役割がクローズアップされている.今回はこの中の主要な因子の一つであるアディポネクチンの骨代謝における役割を中心に最新の知見を踏まえて報告する.
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