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特集 消化器内視鏡技術の進歩と展望
消化管腫瘍に対する内視鏡的切除
-――咽頭から肛門まで
Endoscopic resection for gastrointestinal tumors
――From pharynx to anus
辻 陽介
1
Yosuke TSUJI
1
1東京大学医学部附属病院消化器内科
キーワード:
内視鏡的粘膜下層剝離術(ESD)
,
一括切除
,
偶発症
Keyword:
内視鏡的粘膜下層剝離術(ESD)
,
一括切除
,
偶発症
pp.1075-1080
発行日 2022年6月11日
Published Date 2022/6/11
DOI https://doi.org/10.32118/ayu281111075
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内視鏡的粘膜下層剝離術(ESD)の発展により,リンパ節転移リスクの低い消化管腫瘍に対する内視鏡切除はその適応範囲を大きく広げた.咽頭領域では耳鼻咽喉科医師と共同し,全身麻酔下でESDが施行されるようになった.食道では狭窄予防に留意しながら全周性の病変の切除も行われている.胃ESDでは術後出血の予防が課題である.十二指腸ESDは技術的難度が高く,偶発症率も高いため,まだ限られた施設でのみ施行されている.大腸ESDでは巨大病変から肛門縁に接する病変まで多様な病変を扱っている.文字通り “咽頭から肛門まで” 多様な部位でESDによる低侵襲な消化管腫瘍の治療が広く行われており,本稿では実際の症例写真を多く紹介し,ESDの到達点を示している.
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