Japanese
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特集 消化器内視鏡技術の進歩と展望
小腸内視鏡
-――カプセル内視鏡からバルーン,スパイラル内視鏡まで
Enteroscopy
――Capsule, balloon, spiral
大塚 和朗
1
,
竹中 健人
2
,
岡本 隆一
2
Kazuo OHTSUKA
1
,
Kento TAKENAKA
2
,
Ryuichi OKAMOTO
2
1東京医科歯科大学病院光学医療診療部
2同消化器内科
キーワード:
カプセル内視鏡(CE)
,
バルーン内視鏡(BAE)
,
スパイラル内視鏡
Keyword:
カプセル内視鏡(CE)
,
バルーン内視鏡(BAE)
,
スパイラル内視鏡
pp.1063-1066
発行日 2022年6月11日
Published Date 2022/6/11
DOI https://doi.org/10.32118/ayu281111063
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カプセル内視鏡(CE)やバルーン内視鏡(BAE)の登場により,小腸全域が内視鏡診療の対象となった.CEは内視鏡カプセルを嚥下し腸管内腔を撮像していく.原因不明消化管出血(OGIB)やクローン病(CD)の診断,ポリポーシス症候群の経過観察にも使用される.診断補助機能の開発が進められ,人工知能(AI)による診断精度も向上している.BAEは内視鏡本体に先端バルーンのついたオーバーチューブを組み合わせて挿入する.病変に直接到達できるため,観察に加え病変切除,止血,狭窄拡張,異物回収などの内視鏡治療も行われ,CDの小腸狭窄に対する内視鏡的狭窄拡張術(EBD)についてガイドラインが発表された.その他,内視鏡本体にらせん状のフィンのあるオーバーチューブを装着し,これを内蔵モーターで回転させて腸管を手繰り寄せて挿入するスパイラル内視鏡が開発された.単純な操作で,BAEに比べて短時間での挿入が可能である.種々の小腸内視鏡の活用が期待される.
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