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特集 B型肝炎ウイルスに対する飽くなき挑戦
HBVのcccDNAを標的としたゲノム編集遺伝子治療の開発
Development of Genome-Editing Gene Therapy Targeting HBV cccDNA
杉山 真也
1
Masaya SUGIYAMA
1
1国立研究開発法人国立国際医療研究センター研究所ゲノム医科学プロジェクト
キーワード:
ゲノム編集
,
B型肝炎ウイルス(HBV)
,
ドラッグデリバリーシステム(DDS)
,
オフターゲット効果
Keyword:
ゲノム編集
,
B型肝炎ウイルス(HBV)
,
ドラッグデリバリーシステム(DDS)
,
オフターゲット効果
pp.252-256
発行日 2022年4月16日
Published Date 2022/4/16
DOI https://doi.org/10.32118/ayu28103252
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ゲノム編集技術は,2020年にノーベル化学賞を受賞するなどしたため,一般的にも注目を集めている.この技術は,これまでの遺伝子改変技術を飛躍的に改革したもので,その応用では動植物の品種改良に使用され,市場にでるところまできている.ヒトに至っては疾患の治療適応までが検討され,現在までに米国や中国を中心に複数の臨床治験が進められており,臨床応用が期待されている.その適応範囲は広く,固形がん,血液癌,感染症などさまざまな疾患が対象となっている.一方で,ゲノム編集技術は,遺伝子の切断を伴うためにオフターゲット効果とよばれる非特異的な部位の切断に関する懸念も示されているため,その対策も必要とされている.本稿では,ゲノム編集技術の全体像からB型肝炎ウイルス(HBV)への適応までを概説することにする.
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