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第1土曜特集 発展する脳卒中診療の最前線
脳卒中診療を取り巻く最近の話題
コロナ禍と脳卒中診療
Stroke treatment during COVID-19 pandemic
平野 照之
1
Teruyuki HIRANO
1
1杏林大学医学部脳卒中医学
キーワード:
コロナ禍
,
COVID-19 associated coagulopathy
,
Protected Code Stroke(PCS)
,
Stroke-Don’t-Stay-at-Homeキャンペーン
Keyword:
コロナ禍
,
COVID-19 associated coagulopathy
,
Protected Code Stroke(PCS)
,
Stroke-Don’t-Stay-at-Homeキャンペーン
pp.979-984
発行日 2022年3月5日
Published Date 2022/3/5
DOI https://doi.org/10.32118/ayu28010979
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新型コロナウイルス感染症(COVID-19)は脳卒中とも密接に関係している.COVID-19入院患者の約1.4%に脳卒中を合併し,頻度は低いものの新型コロナウイルス(SARS-CoV-2)が直接脳卒中を引き起こす可能性も指摘されている.合併する脳卒中としては塞栓源不明脳塞栓症(ESUS)の割合が高い.これ以上に問題となるのが感染蔓延に伴う救急医療の逼迫である.2020年の緊急事態宣言下に学会認定一次脳卒中センター(PSC)の約20%が通常の脳卒中救急応需ができなくなっていた.院内クラスター発生を防ぎ,濃厚接触者の連鎖による診療制限・医療崩壊から免れるためにはProtected Code Stroke(PCS)を遵守した救急対応が求められる.一方,脳卒中患者の受療行動にも変化がみられ,受診控え・受診遅れの問題が軽症例で指摘される.必要な治療の継続とともに,脳卒中を疑えばただちに救急車をよぶべきことを啓発していく必要がある.
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