Japanese
English
増刊号特集 最近のトピックス2023 Clinical Dermatology 2023
5.皮膚科医のための臨床トピックス
コロナ禍で帯状疱疹は増えた?
Has shingles increased due to the coronary disaster?
渡辺 大輔
1
Daisuke WATANABE
1
1愛知医科大学皮膚科
1Department of Dermatology, Aichi Medical University, Nagakute, Japan
キーワード:
帯状疱疹
,
COVID-19
,
SARS Cov-2
,
コロナ禍
Keyword:
帯状疱疹
,
COVID-19
,
SARS Cov-2
,
コロナ禍
pp.142-145
発行日 2023年4月10日
Published Date 2023/4/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1412206986
- 有料閲覧
- Abstract 文献概要
- 1ページ目 Look Inside
- 参考文献 Reference
summary
「コロナ感染後に帯状疱疹になる人が増えている?」「コロナワクチン接種後に帯状疱疹になりやすいのでは?」という質問は多い.帯状疱疹の発症メカニズムとしては,主として加齢による水痘・帯状疱疹ウイルス特異的細胞性免疫が低下することが考えられているが,疾患による免疫低下や心理的ストレスなどもリスクとなる.新型コロナウイルス感染症(COVID-19)患者における帯状疱疹発症にはCOVID-19による免疫学的側面,感染およびパンデミックによるストレスの影響が考えられる.また疫学や症例対照研究でのCOVID-19やワクチン接種後の帯状疱疹リスクについての結果は様々であるが,COVID-19の流行状況や重症度は各国の公衆生成状況やワクチン接種率,また医療体制によって変化し,帯状疱疹の疫学も人口構成や水痘ワクチン,帯状疱疹ワクチン接種率によって大きく変わってくる.「因果関係」,「副反応」という強い言葉は安易に使えないが,帯状疱疹はCOVID-19の注意すべき罹患後症状であり,COVID-19ワクチンの有害事象の1つであることは否定できない.
Copyright © 2023, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.