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特集 近視研究の最前線
【学童近視】
学童近視の治療
-――低濃度アトロピン
Low-concentration atropine eye drops for prevention of childhood myopia
中村 葉
1
Yo NAKAMURA
1
1京都府立医科大学大学院医学研究科視覚機能再生外科学
キーワード:
学童
,
近視
,
点眼
,
ムスカリン受容体拮抗薬
,
アトロピン
Keyword:
学童
,
近視
,
点眼
,
ムスカリン受容体拮抗薬
,
アトロピン
pp.125-129
発行日 2021年10月9日
Published Date 2021/10/9
DOI https://doi.org/10.32118/ayu27902125
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ムスカリン受容体拮抗薬であるアトロピン点眼薬は,濃度依存性に学童における近視進行抑制効果のあることが明らかになってきた.羞明,近見障害の副作用,中止時のリバウンドも濃度依存性に生じるため,副作用が少なく近視進行抑制効果の最も期待できる至適濃度の設定が大切である.現在試みられているのは,0.01~0.05%アトロピン点眼である.点眼開始や中止の時期,無効症例への対応などについてもさらなる検討が必要である.日本において1%アトロピン点眼薬は市販されているが低濃度アトロピン点眼の市販薬はなく,医師の裁量権においてシンガポールで市販されている0.01%アトロピン点眼薬を個人的に輸入して処方することは可能となっている.
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