Japanese
English
第1土曜特集 パーキンソン病を解剖する――過去,現在,そして未来へ
新たな治療法
パーキンソン病における細胞移植療法の過去・現在・未来
Cell transplantation therapy for Parkinson’s disease
――Past, present and future
山門 穂高
1
Hodaka YAMAKADO
1
1京都大学医学部附属病院脳神経内科
キーワード:
パーキンソン病(PD)
,
細胞移植療法
,
中絶胎児由来中脳(fVM)組織移植
,
iPS細胞
,
iPS細胞由来ドパミン神経前駆細胞移植
Keyword:
パーキンソン病(PD)
,
細胞移植療法
,
中絶胎児由来中脳(fVM)組織移植
,
iPS細胞
,
iPS細胞由来ドパミン神経前駆細胞移植
pp.926-931
発行日 2021年9月4日
Published Date 2021/9/4
DOI https://doi.org/10.32118/ayu27810926
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パーキンソン病(PD)における細胞移植がふたたび脚光を浴びているが,その歴史は1980年代後半の中絶胎児由来中脳(fVM)組織を用いた移植術に遡る.しかし,いくつかの探索的な試験後に行われた2000年代初頭の二重盲検試験の結果を受けて,細胞移植は停滞期に入ることとなった.その後,幹細胞技術の発展・成熟,iPS細胞の報告を契機としてふたたび息を吹き返すことになるが,そこではfVM組織移植術で長年培われた知見が生かされている.また,進行期PDの対症療法のみならず,より発症早期からの移植を通して残存細胞・回路を保護する疾患修飾療法としての新たな役割も期待されている.PDにおける細胞移植療法の過去・現在・未来について概説する.
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