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第1土曜特集 パーキンソン病を解剖する――過去,現在,そして未来へ
薬物治療
新しいパーキンソン病治療薬の登場とその適応
-――MAO-B阻害薬,COMT阻害薬
Clinical indication of novel MAO-B inhibitors and COMT inhibitors
斉木 臣二
1
Shinji SAIKI
1
1順天堂大学大学院医学研究科神経学
キーワード:
monoamine oxidase B(MAO-B)
,
catechol-O-methyltransferase(COMT)
Keyword:
monoamine oxidase B(MAO-B)
,
catechol-O-methyltransferase(COMT)
pp.895-898
発行日 2021年9月4日
Published Date 2021/9/4
DOI https://doi.org/10.32118/ayu27810895
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本稿では,わが国で2018~2020年に処方可能となった3種の薬剤(MAO-B阻害薬:ラサギリン,サフィナミド,COMT阻害薬:オピカポン)を中心に,それぞれの薬理作用・臨床的特徴を中心にまとめる.レボドパ製剤の臨床応用は1967年にはじまり,以降,数々のドパミン受容体作動薬の上市とともに,第一世代MAO-B阻害薬セレギリンが1999年に,初のCOMT阻害薬としてエンタカポンが2006年にわが国で使用可能となった.セレギリン・ラサギリンは単剤での運動症状改善効果が認められるため,レボドパ非併用でも使用可能であるが,サフィナミドは現時点ではレボドパ併用が処方条件とされている.2020年より利用可能となったオピカポンは1日1回投与製剤であり,多剤内服を余儀なくされる進行期PD患者の内服錠剤数抑制に貢献できると期待される.
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