Japanese
English
特集 パーキンソン病up to date
パーキンソン病の新しい薬物治療
New Anti-parkinsonian Drugs
小川 紀雄
1
Norio Ogawa
1
1岡山大学医学部脳代謝研究施設
1Institute for Neurobiology, Okayama University Medical School
キーワード:
Bromocriptine
,
Pergolide
,
Lisuride
,
Droxidopa
,
Deprenyl
,
Ro 19-6327
Keyword:
Bromocriptine
,
Pergolide
,
Lisuride
,
Droxidopa
,
Deprenyl
,
Ro 19-6327
pp.743-752
発行日 1991年8月1日
Published Date 1991/8/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1406900231
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はじめに
パーキンソン病の主要な病変は黒質線条体系のドーパミン(DA)神経細胞の変性脱落であるが,アセチルコリン(ACh)をはじめその他の神経伝達物質系にも種々の変化が存在する1))。中枢神経疾患のなかでパーキンソン病の薬物療法は最も進んでおり,しかも理論的である。表1にパーキンソン病治療薬を作用機序によって分類してまとめる。薬物療法の基本はできるだけ効果をあげ副作用を少なくするために「低用量・多剤併用」である。現在日本で市販されている薬剤の特徴と使用方法については既に別にくわしく発表しているので1,2)),本稿では比較的新しいものと現在開発中の薬剤—麦角アルカロイド誘導体をはじめとする(DA作動薬),ノルアドレナリン(NA)補充薬,B型モノアミン酸化酵素(MAO-B)阻害薬—について,それぞれの薬理作用の特性と臨床成績をまとめる。
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