Japanese
English
第1土曜特集 パーキンソン病を解剖する――過去,現在,そして未来へ
診断・症状
パーキンソン病の運動症状
Motor symptoms of Parkinson’s disease
渡辺 宏久
1
,
伊藤 瑞規
1
,
水谷 泰彰
1
Hirohisa WATANABE
1
,
Mizuki ITO
1
,
Yasuaki MIZUTANI
1
1藤田医科大学病院脳神経内科
キーワード:
運動症状
,
評価方法
,
出現機序
,
人工知能(AI)
,
デジタルヘルステクノロジーツール
Keyword:
運動症状
,
評価方法
,
出現機序
,
人工知能(AI)
,
デジタルヘルステクノロジーツール
pp.836-841
発行日 2021年9月4日
Published Date 2021/9/4
DOI https://doi.org/10.32118/ayu27810836
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『An Essay on the Shaking Palsy』の発表以後,運動症状はパーキンソン病(PD)の診断と治療の中核である.近年,Movement Disorder Society-Unified Parkinson’s Disease Rating Scale(MDS-UPDRS)において振戦,運動緩慢,筋強剛,姿勢保持障害,前傾姿勢,すくみ足の定義が明確化された.これまでの研究から,運動症状の発現に黒質神経細胞脱落と線条体のドパミン低下が関与することは間違いない.しかし,レボドパは運動症状を改善しても健常レベルまでは回復できず,レボドパ抵抗性の症状も少なくない.近年の研究の進歩は運動野,連合野,小脳などの運動症状への関与を明らかにし,運動症状の子細な分類も可能とした.人工知能(AI)とデジタルヘルステクノロジーを組み合わせた運動症状の客観的測定法開発もめざましい.新機軸で運動症状を “解剖” する時代に突入している.
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