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第1土曜特集 自然リンパ球の生理と病理
1型自然リンパ球の多様性と生体内微小環境
Regulation of the development and diversity of ILC1s by tissue microenvironment
旭 拓真
1,2
,
阿部 真也
1
,
生田 宏一
1
Takuma ASAHI
1,2
,
Shinya ABE
1
,
Koichi IKUTA
1
1京都大学医生物学研究所免疫制御分野
2同医学研究科医科学専攻
キーワード:
ナチュラルキラー(NK)細胞
,
1型自然リンパ球(ILC1)
,
分化
,
多様性
,
微小環境
Keyword:
ナチュラルキラー(NK)細胞
,
1型自然リンパ球(ILC1)
,
分化
,
多様性
,
微小環境
pp.17-21
発行日 2024年1月6日
Published Date 2024/1/6
DOI https://doi.org/10.32118/ayu2880117
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1型自然リンパ球(ILC1)およびナチュラルキラー(NK)細胞は,インターフェロンγ(IFN-γ)を産生することで抗腫瘍・抗ウイルス免疫応答に重要な役割を果たす自然リンパ球(ILC)である.血流を介して全身を循環するNK細胞に対し,ILC1は腸管,肝臓,子宮などの特定の組織に常在しており,免疫応答における早期のエフェクターとして機能する.ILC1の特徴のひとつは,その性質が組織間,種間で大きく異なる多様性(diversity)を持つことであり,研究間の統合的な解釈を難しいものにしている.一方で最近の研究から,組織横断的に認められるいくつかのILC1サブセットと,その誘導に関わる環境因子が同定されており,個体レベルでのILC1の多様性を整理することが可能となりつつある.本稿では,まずILC1の生理的な特徴と機能を概観した後,ILC1の多様性と組織内環境との関わりについて,最新の知見を交えて紹介する.
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