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特集 脳卒中・循環器病対策基本法――今後の展開
循環器病対策推進基本計画
-――脳卒中に対する予防と診療提供体制
Cardiovascular disease countermeasure promotion basic plan
――Prevention and medical care provision system for stroke
橋本 洋一郎
1
,
髙松 孝太郎
1
,
和田 邦泰
1
Yoichiro HASHIMOTO
1
,
Koutaro TAKAMATSU
1
,
Kuniyasu WADA
1
1熊本市民病院脳神経内科
キーワード:
診療提供体制
,
脳卒中センター
,
均てん化
,
遺伝子組換え型組織プラスミノーゲン活性化因子(rt-PA)静注療法
,
機械的血栓回収療法(MT)
Keyword:
診療提供体制
,
脳卒中センター
,
均てん化
,
遺伝子組換え型組織プラスミノーゲン活性化因子(rt-PA)静注療法
,
機械的血栓回収療法(MT)
pp.265-270
発行日 2021年7月24日
Published Date 2021/7/24
DOI https://doi.org/10.32118/ayu27804265
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脳卒中と心臓病は共通の危険因子が多く,この2つの領域が共同して予防啓発を行えば相乗効果が期待され,国民の行動変容を大きく促すことになると考えられる.脳卒中と心臓病では “専門性” と “時間との戦い” の2つが両立しなければ対応できないことは共通しているが,診療提供体制は疾患特異性があり,それぞれの対応が必要である.脳卒中はリハビリテーションの観点からは急性期,回復期,維持期(生活期・慢性期)と病期が分けられ,2000年に回復期リハビリテーション病棟と介護保険が開始され,医療・介護の提供体制の枠組みは明確となっている.遺伝子組換え型組織プラスミノーゲン活性化因子(rt-PA)静注療法や機械的血栓回収療法(MT)などの治療の登場により,これらの治療法が提供できる脳卒中センターの認定が世界的に行われており,急性期病院間の連携も必要となってきている.わが国でも2019年より脳卒中センターの認定が日本脳卒中学会により開始され,急性期診療提供体制の再構築がはじまっている.
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