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第1土曜特集 1細胞解析――技術と応用
応用
百寿者免疫細胞の1細胞トランスクリプトーム解析
The single-cell transcriptome analysis of immune cells in supercentenarians
橋本 浩介
1,2
,
新井 康通
3
Kosuke HASHIMOTO
1,2
,
Yasumichi ARAI
3
1大阪大学蛋白質研究所
2理化学研究所生命医科学研究センター
3慶應義塾大学医学部百寿総合研究センター
キーワード:
スーパーセンチナリアン
,
百寿者
,
CD4陽性キラーT細胞
,
トランスクリプトーム
Keyword:
スーパーセンチナリアン
,
百寿者
,
CD4陽性キラーT細胞
,
トランスクリプトーム
pp.998-1002
発行日 2021年3月6日
Published Date 2021/3/6
DOI https://doi.org/10.32118/ayu27610998
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110歳を超える超長寿者をスーパーセンチナリアンとよび,自立して日常生活を送ることができる期間が長いことから,健康長寿のモデルと考えられている.しかし,人間の寿命の限界は115歳付近であるという論文がでるなど,110歳は限界寿命に近く,到達できる人はきわめてまれであり,長寿達成の生物学的なメカニズムは明らかになっていない.最近,多数のスーパーセンチナリアンを含む大規模なコホート研究によって,100歳以降の余命に関連する因子が発見されつつある.また,1細胞トランスクリプトーム解析によって,スーパーセンチナリアンが特殊なT細胞である“CD4陽性キラーT細胞”を血液中に多く持つことが明らかになった.本稿では,スーパーセンチナリアンの1細胞解析を中心に,最近行われた超長寿研究の成果を紹介する.
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