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特集 免疫チェックポイント阻害薬のirAE(免疫関連有害事象)
irAEの機序
-――抗CTLA-4抗体,抗PD-1抗体,抗PD-L1抗体の違い
Immune-related adverse event of immune checkpoint inhibitors
山下 万貴子
1
Makiko YAMASHITA
1
1がん研究会有明病院先端医療開発センター
キーワード:
免疫関連有害事象(irAE)
,
抗CTLA-4抗体
,
抗PD-1/PD-L1抗体
,
自己免疫毒性
Keyword:
免疫関連有害事象(irAE)
,
抗CTLA-4抗体
,
抗PD-1/PD-L1抗体
,
自己免疫毒性
pp.756-759
発行日 2021年2月20日
Published Date 2021/2/20
DOI https://doi.org/10.32118/ayu27608756
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免疫チェックポイント阻害薬(ICI)による治療で免疫応答を増強することは,抗腫瘍免疫の再活性化を促す一方で,免疫関連有害事象(irAE)をも同時に誘導する.近年,抗PD-1抗体および抗PD-L1抗体による治療中にirAEを経験した患者において臨床効果の改善が報告されており,irAEの発症はICI有効性のマーカーとして注目されている.irAEの発症は薬剤の種類に大きく依存するとされるが,患者背景の影響も受けると考えられており,いまだ詳細な機序は明らかになっていない.irAEの機序を理解することは,irAEの適切な管理だけでなく最適な治療選択のためにも重要であり,がん免疫療法開発における重要な研究課題のひとつである.
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