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第1土曜特集 My Medicine(マイ・メディシン)――オルガノイド研究が拓く新しい医療のかたち
感染症研究の観点から
気道・肺胞オルガノイドの開発と呼吸器感染症への応用
Airway and alveolar organoids for respiratory infectious disease
高山 和雄
1
Kazuo TAKAYAMA
1
1京都大学iPS細胞研究所増殖分化機構研究部門
キーワード:
気道オルガノイド
,
肺胞オルガノイド
,
新型コロナウイルス感染症(COVID-19)
,
新型コロナウイルス(SARS-CoV-2)
,
呼吸器感染症
Keyword:
気道オルガノイド
,
肺胞オルガノイド
,
新型コロナウイルス感染症(COVID-19)
,
新型コロナウイルス(SARS-CoV-2)
,
呼吸器感染症
pp.590-596
発行日 2021年2月6日
Published Date 2021/2/6
DOI https://doi.org/10.32118/ayu27606590
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呼吸器は気道と肺胞から構成されており,呼吸による二酸化炭素と酸素の交換を行うための重要な組織である.新型コロナウイルス感染症(COVID-19)に代表されるような重篤な呼吸器感染症は,重症肺炎などにより呼吸困難に陥る疾患である.COVID-19をはじめとして,いまだに特効薬が開発されていない呼吸器感染症も多く,医薬品開発の加速化が期待される.効果的かつ安全な治療薬開発のためには,ヒト呼吸器の機能および呼吸器感染症の病態を忠実に再現できるモデルが不可欠である.近年開発されたヒト気道および肺胞オルガノイドはその機能面において,既存の培養細胞モデルとは一線を画しており,呼吸器感染症における有用なリソースとして期待されている.本稿では,ヒト気道および肺胞オルガノイドの開発ならびに呼吸器感染症研究における意義について概説する.
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