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特集 選択肢の増えたAD治療薬
治療1
アトピー性皮膚炎におけるネモリズマブの有用性と安全性
Efficacy and safety of nemolizumab for atopic dermatitis
向井 秀樹
1,2
Hideki Mukai
1,2
1東邦大学医療センター大橋病院皮膚科
2皮膚科呉クリニック
1Department of Dermatology, Toho University Ohashi Medical Center
2Dermatology Go Clinic
キーワード:
アトピー性皮膚炎
,
内因性および痒疹型
,
ネモリズマブ
,
瘙痒NRS
,
痒みスコア
Keyword:
アトピー性皮膚炎
,
内因性および痒疹型
,
ネモリズマブ
,
瘙痒NRS
,
痒みスコア
pp.1049-1056
発行日 2024年12月1日
Published Date 2024/12/1
DOI https://doi.org/10.24733/pd.0000003976
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●瘙痒numerical rating scale(NRS)6以上や痒みスコア昼&夜3以上,eczema area and severity index(EASI)スコア10~20程度,内因性や痒疹型のアトピー性皮膚炎(atopic dermatitis:AD)患者にネモリズマブ(Nemo)は高い有用性を認めるとわれわれは以前報告した.
●今回はさらに症例を増やし,血清IgE中程度上昇の痒疹型,難治性の湿潤局面,皮膚アミロイドーシスや穿孔性皮膚症を併発した症例,血清IgE高度上昇の痒疹型および紅皮症などの症例に著効例を見出した.
●激しい痒みを伴い難治性の高齢者結節性痒疹患者にNemoを投与,投与一両日で激しい痒みは消失し痒疹は平坦化した.
●Nemoを月1回投与し3~6カ月後にEASIスコア90以上や結節性痒疹数の著効例は,投与間隔を漸次延長しても効果は持続する.また再燃時の再投与も有効であり,既存の生物学的製剤とは異なる治療法ができる.
●激しい痒みに苛まれているADや結節性痒疹症例には,試みるべき治療薬である.
(「ポイント」より)
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