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増刊号特集 最近のトピックス2025 Clinical Dermatology 2025
4.皮膚疾患治療のポイント
結節性痒疹に対するネモリズマブ
Nemolizumab treatment for prurigo nodularis
室田 浩之
1
Hiroyuki MUROTA
1
1長崎大学大学院医歯薬学総合研究科皮膚病態学
1Department of Dermatology, Graduate School of Biomedical Sciences, Nagasaki University, Nagasaki, Japan
キーワード:
結節性痒疹
,
ネモリズマブ
,
IL-31
,
かゆみ
,
Th2型炎症
Keyword:
結節性痒疹
,
ネモリズマブ
,
IL-31
,
かゆみ
,
Th2型炎症
pp.133-136
発行日 2025年4月10日
Published Date 2025/4/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.002149730790050133
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summary
結節性痒疹はTh2型炎症が関与する強いかゆみと反復的な掻破の刺激による組織リモデリングを主症状とする反応性皮膚疾患である.強く慢性的に続くかゆみと整容的な問題によって患者の生活の質は大きく損なわれている.結節性痒疹の正確な病態生理はまだ不明な部分が多いものの,免疫および神経の機能異常が重要な役割を果たしており,Th2細胞,肥満細胞,好塩基球および好酸球の増加,ならびにTh2型を含む炎症性サイトカインの増加が示されている.なかでも免疫・神経サイトカインであるIL-31の病態への関わりの大きさが基礎研究と抗IL-31RA受容体抗体であるネモリズマブの臨床上の有効性から明らかになってきた.本篇では結節性痒疹におけるIL-31の病態への関与とネモリズマブの臨床効果に焦点を当て,概説する.

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