Japanese
English
症例
気管支喘息に対するデュピルマブ投与中に乾癬様皮疹を生じた1例
Psoriasiform dermatitis during the treatment with dupilumab for bronchial asthma
永野 知佳
1
,
唐川 大
1
,
遠藤 幸紀
1
,
戸根 一哉
2
Chika NAGANO
1
,
Masaru KARAKAWA
1
,
Koki ENDO
1
,
Kazuya TONE
2
1東京慈恵会医科大学附属柏病院,皮膚科(主任:遠藤幸紀部長)
2同,呼吸器内科
キーワード:
デュピルマブ
,
乾癬様皮疹
,
気管支喘息
Keyword:
デュピルマブ
,
乾癬様皮疹
,
気管支喘息
pp.731-734
発行日 2024年6月1日
Published Date 2024/6/1
DOI https://doi.org/10.18888/hi.0000004600
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66歳,男性。喘息の既往があり,吸入薬で加療したが症状のコントロールは不良だった。デュピルマブ導入後,喘息症状は安定したが,投与7カ月後より鱗屑を伴う紅斑が出現し,当科を紹介受診した。病理組織は,表皮突起の延長,顆粒層の菲薄化がみられ,乾癬様の組織像だった。デュピルマブ投与により生じた乾癬様皮疹と考え,同薬を中止し外用治療で1カ月ほどで皮疹は軽快した。アトピー性皮膚炎に対するデュピルマブ投与後に乾癬様皮疹が出現した報告は散見されるが,自験例のような喘息に対する投与での報告は調べた限りでは1例のみだった。デュピルマブ投与でTh2炎症が強力に抑制され,Th1/Th17へのシフトがおこり乾癬様皮疹が出現した可能性を考えた。
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