案件から学ぶ医療事故の対策と問題点
ケナコルト-A®局注後の皮膚陥凹例
向井 秀樹
1
1東邦大学医療センター大橋病院
pp.252-253
発行日 2022年3月1日
Published Date 2022/3/1
DOI https://doi.org/10.24733/pd.0000002866
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・30歳代女性.5年前から近医で花粉症の治療を受けるも効果に満足できず,身内がIクリニックでの花粉症治療で劇的に改善したと聞き,同様の治療を希望して初診.
・診察のうえ,1%キシロカイン1mLにケナコルト-A®筋注用40mg/1mLを溶解し,上腕部に注射する.
・ケナコルト-A®注射やその副作用に関する説明書や同意書はない.
・注射2週間後より,次第に上腕部の陥凹が顕著になる.整形外科を受診しケナコルト-A®注射の副作用といわれる.運動機能は障害していないが,業務でノースリーブを着ると目立って他人に指摘される.
(「経過」より)
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