特集 消化管の出血性疾患2005
止血術
2.HSE局注法
吉田 正史
1
,
野村 昌史
1
,
野口 知子
1
,
三井 慎也
1
,
真口 宏介
1
1手稲渓仁会病院消化器病センター
キーワード:
HSE
,
消化管出血
,
止血
Keyword:
HSE
,
消化管出血
,
止血
pp.686-687
発行日 2005年4月25日
Published Date 2005/4/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1403100093
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はじめに
消化管出血を来す疾患は多数あり,日常診療において遭遇する機会は多い.上部消化管では胃潰瘍,十二指腸潰瘍,Mallory Weiss症候群の頻度が高く,下部消化管では大腸憩室出血や虚血性大腸炎が大多数を占める.下部消化管出血では緊急内視鏡検査を要する頻度は低いが,上部消化管出血では出血性ショック時に生命に危険が及ぶこともあり,迅速な診断と的確な処置を要する.
消化管出血の治療における第一選択は内視鏡的止血術であり,多数の止血法が考案され,その治療成績が向上していることは周知の事実である.それぞれの止血法の特性を理解し病変の状態を把握したうえで,止血法を選択することが重要である.本稿では HSE(hypertonic saline-epinephrine)による止血術について概説する.
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