大腸憩室穿孔に起因した後腹膜膿瘍の波及による壊死性筋膜炎

Necrotizing fasciitis caused by diverticular perforation-induced retroperitoneal abscess

・大腸憩室穿孔に起因した後腹膜膿瘍が筋膜，筋組織を介して大腿，臀部に炎症が波及した壊死性筋膜炎を経験した．

・後腹膜腔の感染では腹痛などの臨床症状が比較的軽微であることが多く，発見が遅れる可能性がある．

・非典型的な経過をたどったり，深部の筋肉や近位筋を中心にガス像が分布する壊死性筋膜炎では，消化管穿孔も鑑別に考え，慎重に原因検索を行う必要がある．

（「症例のポイント」より）