コレステロール結晶塞栓症を疑った本態性血小板血症による足趾潰瘍

Toe ulcers due to essential thrombocythemia suspected to be cholesterol crystal embolization

・足部の網状皮斑様皮疹，趾尖部の潰瘍・壊死・疼痛を認めコレステロール結晶塞栓症（cholesterol crystal embolization：CCE）に臨床所見が酷似していた．

・血小板数は初診時から増加していたが，慢性炎症によるものと考え見過ごしていた．貧血に伴って血小板数が激増し本態性血小板血症（essential thrombocythemia：ET）を疑った．

・本態性血小板血症の診断にJAK2V617F遺伝子検査が有用であった．

・診断の遅れから右第III，IV足趾を失ったが，アスピリン内服により血栓症状は消失した．

（「症例のポイント」より）