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梅毒の現状と治療
石地 尚興
1
1東京慈恵会医科大学皮膚科学講座
キーワード:
梅毒
,
トレポネーマ
,
ペニシリン
,
性感染症
Keyword:
梅毒
,
トレポネーマ
,
ペニシリン
,
性感染症
pp.864-869
発行日 2018年9月1日
Published Date 2018/9/1
DOI https://doi.org/10.24733/pd.0000000208
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梅毒は,梅毒トレポネーマ(treponema pallidum:TP)による性感染症であり,戦中戦後には大きな流行がみられていた.1948年には年間22万人近くの患者数が報告されているが,戦後ペニシリンが使用できるようになってからは大きく減少し,1990年代には2,000人を下回った.比較的まれな疾患として“過去の病気”となっていた.ところが,近年になって中国,米国,カナダなど諸外国で梅毒の増加が報告され,わが国でもその傾向が顕著となってきた.2017年には年間5,000例を超え,流行のさらなる拡大が懸念されている.
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