総説
新しいリンパ腫WHO分類改訂第4版(2017) とくに皮膚リンパ腫について
新井 栄一
1
1埼玉医科大学国際医療センター 病理診断部
キーワード:
皮膚腫瘍
,
免疫組織化学
,
リンパ腫
,
リンパ腫-B細胞性
,
リンパ腫-T細胞性
,
アルゴリズム
,
WHO分類
Keyword:
Algorithms
,
Immunohistochemistry
,
Lymphoma
,
Skin Neoplasms
,
Lymphoma, B-Cell
,
Lymphoma, T-Cell
pp.241-248
発行日 2018年3月1日
Published Date 2018/3/1
DOI https://doi.org/10.24733/J01268.2018202418
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新しいリンパ腫WHO分類が新しく刊行されたWHO Classification of Tumours of Haematopoietic and Lymphoid Tissues, Revised 4th Edition(2017)1)において示されている.2008年以来の改定で,2016年にrevisionとして先行して公開されていた.まず,注目すべき変更点として以下の6項目について皮膚リンパ腫ではどのように関与しているか述べる.その重要変更点とは --- (1)いくつかの疾患概念がlymphomaからlymphoproliferative disorder(LPD)へ格下げとなった.(2)突然変異解析(mutational profile)などによる疾患概念・定義の新たな方向性が示された.(3)予後的・臨床的特殊性を有する亜群が示された.(4)多数の臨床治験結果との橋渡しのための分類が許容された.(5)初期病変が認識され,年齢や臓器特異性が注目された.(6)EBV関連の疾患概念が追加された.--- である.次いで皮膚科領域の診断に重要な悪性リンパ腫の各概念についての要点を列挙し,最後にすべてのまとめの図を提示する.(「はじめに」より)
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