特集 天疱瘡とその周辺
臨床例
歯肉辺縁に生じた尋常性天疱瘡
片山 智恵子
1
,
齊藤 恭子
,
徳永 千春
,
小澤 知倫
,
石井 文人
,
橋本 隆
1大和市立病院 皮膚科
キーワード:
Prednisolone
,
歯肉疾患
,
鑑別診断
,
天疱瘡
,
経口投与
,
免疫ブロット法
,
類天疱瘡-良性粘膜性
,
直接蛍光抗体法
,
苔癬-口腔扁平
,
Desmoglein 3
Keyword:
Administration, Oral
,
Diagnosis, Differential
,
Gingival Diseases
,
Prednisolone
,
Pemphigoid, Benign Mucous Membrane
,
Pemphigus
,
Immunoblotting
,
Lichen Planus, Oral
,
Fluorescent Antibody Technique, Direct
,
Desmoglein 3
pp.1069-1072
発行日 2016年11月1日
Published Date 2016/11/1
DOI https://doi.org/10.24733/J01268.2017051300
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<症例のポイント>歯肉辺縁の難治性のびらんに対し、歯肉生検を行ったところ粘膜上皮細胞の棘融解を認めた。精査の結果、尋常性天疱瘡の診断に至った1例を報告した。プレドニゾロン30mg/日内服にて症状は改善し、治療経過中に皮膚症状の出現はなかった。尋常性天疱瘡の初発症状として口腔粘膜症状が好発することは知られているが、自験例のように歯肉辺縁のびらんから診断に至った症例はまれである。歯肉に難治性のびらんを認めた場合は尋常性天疱瘡を含めた水疱症を念頭に置き精査する必要がある。
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