特集 水疱症・膿疱症
原発性マクログロブリン血症に合併した腫瘍随伴性天疱瘡の1例
白川 典子
1
,
船坂 陽子
,
菊地 伊豆実
,
大塚 流音
,
橋本 隆
,
川名 誠司
,
佐伯 秀久
1日本医科大学 皮膚科学教室
キーワード:
ELISA
,
IgG
,
マクログロブリン血症
,
腫瘍随伴症候群
,
天疱瘡
,
免疫ブロット法
,
間接蛍光抗体法
,
直接蛍光抗体法
,
致死的転帰
,
Desmoglein 3
,
Envoplakin
,
Periplakin
Keyword:
Enzyme-Linked Immunosorbent Assay
,
Immunoglobulin G
,
Waldenstrom Macroglobulinemia
,
Paraneoplastic Syndromes
,
Pemphigus
,
Immunoblotting
,
Fatal Outcome
,
Fluorescent Antibody Technique, Direct
,
Fluorescent Antibody Technique, Indirect
,
Desmoglein 3
,
Envoplakin
pp.9-13
発行日 2016年1月1日
Published Date 2016/1/1
DOI https://doi.org/10.18888/J01266.2016149782
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80歳男。2010年5月に原発性マクログロブリン血症(WM)と診断され、フルダラビンリン酸エステル錠の投与を開始され、病状はstable diseaseとなっていた。2011年2月より、腹部・背部にそう痒を伴う紅斑が出現したため当科を初診し、そう痒に対して紫外線療法を開始するもその後は来院しなかった。同年5月下旬に口腔粘膜のびらんが出現したため再受診し、WM、口腔粘膜病変の存在、全身皮膚の紅斑、病理組織像、免疫血清学的所見より、腫瘍随伴性天疱瘡の診断に至った。診断後はプレドニゾロン内服、ヒト免疫グロブリン大量静注療法などを施行し、皮膚症状や口腔内病変は改善したが、WMの増悪およびMRSA腸炎からの敗血症により死亡した。
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