特集 天疱瘡とその周辺
臨床例
口腔粘膜病変が難治で大量ガンマグロブリン療法が奏効した尋常性天疱瘡
若嶋 千恵
1
,
中島 英貴
,
中島 喜美子
,
神谷 浩二
,
青山 裕美
,
佐野 栄紀
1高知大学 医学部皮膚科学教室
キーワード:
Betamethasone
,
Ciclosporin
,
IgG
,
Prednisolone
,
Stevens-Johnson症候群
,
口腔疾患
,
口腔粘膜
,
鑑別診断
,
多剤併用療法
,
天疱瘡
,
経口投与
,
類天疱瘡-水疱性
,
直接蛍光抗体法
,
大量薬物療法
,
静脈内注入
,
びらん
Keyword:
Administration, Oral
,
Betamethasone
,
Diagnosis, Differential
,
Drug Therapy, Combination
,
Immunoglobulin G
,
Infusions, Intravenous
,
Mouth Diseases
,
Mouth Mucosa
,
Prednisolone
,
Pemphigoid, Bullous
,
Pemphigus
,
Stevens-Johnson Syndrome
,
Cyclosporine
,
Fluorescent Antibody Technique, Direct
pp.1089-1092
発行日 2016年11月1日
Published Date 2016/11/1
DOI https://doi.org/10.24733/J01268.2017051305
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<症例のポイント>自験例は難治な口腔膜病変を有する尋常性天疱瘡である。ステロイドおよび免疫抑制剤内服に加えて、大量ガンマグロブリン(intravenous immunoglobulin、以下、IVIG)療法を併用し病勢コントロールが可能であった。IVIG療法は、病因性抗体価を低下させ、臨床症状を改善させた。自験例のように通常のステロイド量ではコントロールに難渋する、あるいは治療導入期間が長期にわたると予見される重症天疱瘡において、IVIG療法は非常に有用な治療である。高齢、脂質異常症、骨粗鬆症があり、低用量のステロイドから治療を開始したい患者にはIVIGが有効である。
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