肝臓を診る-肝臓病のキモ
黄疸へのアプローチ 理詰めで診断にいたる
大屋 敏秀
1
,
田妻 進
1労働者健康安全機構中国労災病院 消化器内科
キーワード:
Bilirubin
,
黄疸
,
肝炎-劇症
,
高ビリルビン血症
,
鑑別診断
,
黄疸-閉塞性
,
肝機能障害
Keyword:
Bilirubin
,
Diagnosis, Differential
,
Hyperbilirubinemia
,
Jaundice
,
Jaundice, Obstructive
,
Hepatic Insufficiency
pp.1069-1074
発行日 2017年6月1日
Published Date 2017/6/1
DOI https://doi.org/10.15106/J00974.2017264362
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黄疸は,血液中のビリルビンが増加し,皮膚や粘膜に沈着した結果,黄染する症候である.黄疸の存在は,ビリルビン代謝過程の異常を意味しており,原疾患として,肝・胆道疾患の存在,溶血性血液疾患の存在を示唆している.原疾患によって,経過を観察するに留まる病態から,緊急の治療・処置を必要とし,致死的な病態にいたる場合も多い.実臨床において黄疸に接する機会は多く,原因の検討は,速やかに行われなければならない.迅速な診断のためには,生理的なビリルビンの代謝過程を十分に理解しておくことが必須である.
©Nankodo Co., Ltd., 2017