特集 薬疹-2013
臨床例
TS-1によるエリテマトーデス型薬疹
安西 三郎
1
,
明石 雄一
1安西皮膚科
キーワード:
エリテマトーデス-円板状
,
鑑別診断
,
大腸腫瘍
,
経口投与
,
薬疹
,
致死的転帰
,
TS-1
,
組織診
Keyword:
Administration, Oral
,
Diagnosis, Differential
,
Drug Eruptions
,
Lupus Erythematosus, Discoid
,
Colorectal Neoplasms
,
Fatal Outcome
pp.1149-1152
発行日 2013年12月1日
Published Date 2013/12/1
DOI https://doi.org/10.24733/J01268.2014067176
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<症例のポイント>TS-1などのフルオロウラシル類薬剤は胃癌、大腸癌などの消化器悪性腫瘍をはじめ、膀胱癌、乳癌などの治療薬として幅広く用いられている。TS-1はその優れた抗腫瘍効果から、使用される機会も多く、薬疹の報告例も増加している。今回TS-1内服開始約1ヵ月後に、顔面に蝶形紅斑を生じ、エリテマトーデス(DLE)型薬疹と診断した69歳女性症例を報告した。病理組織にて角栓形成、液状変性を認めた。他のフルオロウラシル類薬剤に比較しTS-1は、内服開始後、比較的短期間、少投与量で皮疹が出現する傾向があり、注意が必要である。
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