特集 薬疹-2013
臨床例
ソラフェニブによる手足症候群出現後、多形紅斑型薬疹が発症した例
藤井 弓子
1
,
高尾 真理子
,
大谷 稔男
1倉敷中央病院 皮膚科
キーワード:
肝臓腫瘍
,
紅斑-多形性
,
鑑別診断
,
生検
,
経口投与
,
薬疹
,
Sorafenib
,
手足症候群
Keyword:
Administration, Oral
,
Biopsy
,
Diagnosis, Differential
,
Drug Eruptions
,
Erythema Multiforme
,
Liver Neoplasms
,
Hand-Foot Syndrome
,
Sorafenib
pp.1125-1128
発行日 2013年12月1日
Published Date 2013/12/1
DOI https://doi.org/10.24733/J01268.2014067170
- 有料閲覧
- 文献概要
- 1ページ目
<症例のポイント>ソラフェニブの副作用として手足症候群の頻度が高いことが知られている。自験例ではソラフェニブの内服開始から6日目、手掌に疼痛を伴う紅斑が出現し、手足症候群と診断した。手足症候群出現の3日後、38℃台の発熱がみられ、次第に全身に紅斑が拡大した。多形紅斑型薬疹と診断したが、舌にはびらんを認め、Stevens-Johnson症候群との鑑別が必要だった。ソラフェニブの投与を中止し、ステロイドの全身投与を行った。ソラフェニブによる手足症候群の出現後は、多形紅斑型薬疹の発症にも注意しておく必要があると考えた。
Copyright© 2013 KYOWA KIKAKU Ltd. all rights reserved.