特集 旅行皮膚病
臨床例
カバキコマチグモ刺咬症による紅皮症
吉澤 真裕子
1
,
椋本 祥子
,
中村 元信
1産業医科大学 皮膚科
キーワード:
鑑別診断
,
クモ咬傷
,
皮膚炎-剥脱性
,
蜂巣炎
Keyword:
Spider Bites
,
Diagnosis, Differential
,
Cellulitis
,
Dermatitis, Exfoliative
pp.677-680
発行日 2013年7月1日
Published Date 2013/7/1
DOI https://doi.org/10.24733/J01268.2013317312
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<症例のポイント>カバキコマチグモ後頸部刺咬症により紅皮症を呈した1例を経験した。疼痛、そう痒症状が長期にわたり持続し治療に難渋した。頭頸部の刺咬症は、指先端部の刺咬症より重症化しやすいと考えられる。カバキコマチグモは全国に生息し、国内でのクモ刺咬症のもっとも頻度の高い原因種であり、重症度も高く、生態、臨床症状の正確な知識が必要である。1995年に外来種であるセアカゴケグモが日本で初めて確認され、近年、発見報告が相次いでおり、今後クモ刺咬症の増加が予想される。クモ刺咬症の治療に対し十分な知識が必要である。
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