特集 角化症・炎症性角化症
紅皮症を呈した毛孔性紅色粃糠疹の1例
小林 景樹
1
,
澤田 匡秀
,
水柿 典子
,
堀本 浩平
,
筬井 泰江
,
米田 明弘
,
山下 利春
,
西坂 尚大
1札幌医科大学 皮膚科学教室
キーワード:
Etretinate
,
紫外線療法
,
生検
,
多剤併用療法
,
経口投与
,
経皮投与
,
粃糠疹-毛孔性紅色
,
皮膚炎-剥脱性
,
Olopatadine
,
Betamethasone Butyrate Propionate
Keyword:
Administration, Oral
,
Olopatadine Hydrochloride
,
Administration, Cutaneous
,
Biopsy
,
Drug Therapy, Combination
,
Dermatitis, Exfoliative
,
Etretinate
,
Pityriasis Rubra Pilaris
,
Ultraviolet Therapy
pp.1121-1125
発行日 2016年6月1日
Published Date 2016/6/1
DOI https://doi.org/10.18888/J01266.2016305035
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71歳女。当科受診の2ヵ月前、頭部に落屑性紅斑が出現し、徐々に全身に拡大した。前医受診後、精査加療目的で当科に紹介された。初診時、頭頸部を含む全身に落屑性紅斑があり、紅皮症を呈していた。体幹部では鱗屑を付着しており、一部に正常皮膚が島嶼状に残存していた。両下肢は魚鱗癬様で、大型の鱗屑と亀裂がみられ、掌蹠は過角化を呈していた。左大腿部の皮膚生検で毛孔角栓を認め、中心部に正常角化、辺縁に不全角化がみられた。これらの所見から、毛孔性紅色粃糠疹と診断し、ステロイド外用、エトレチナート内服、紫外線治療などを行い、皮疹は約2ヵ月で軽快した。
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