特集 体幹の皮膚病-炎症性
臨床例
疱疹状膿痂疹の軽症型と考えられた例
島本 紀子
1
,
奥野 愛香
,
吉川 義顕
1大津赤十字病院 皮膚科
キーワード:
鑑別診断
,
生検
,
多剤併用療法
,
経口投与
,
経皮投与
,
膿痂疹
,
Dexchlorpheniramine
,
Betamethasone Butyrate Propionate
,
膿痂疹-疱疹状
Keyword:
Administration, Cutaneous
,
Administration, Oral
,
Biopsy
,
Diagnosis, Differential
,
Drug Therapy, Combination
,
Impetigo
,
Betamethasone Butyrate Propionate
,
Dexchlorpheniramine
pp.473-476
発行日 2013年5月1日
Published Date 2013/5/1
DOI https://doi.org/10.24733/J01268.2013255770
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<症例のポイント>疱疹状膿痂疹(impetigo herpetiformis、以下、IH)は、主に妊婦に発熱等の全身症状と無菌性膿疱が出現する疾患であり、現在は汎発性膿疱性乾癬(generalised pustular psoriasis、以下、GPP)の一亜型とする考えが主流である。当科にて発熱を伴わないIHを経験し、ステロイド外用療法と抗ヒスタミン薬内服で軽快した。近年、自験例と同様に全身症状のない軽症型のIHの報告が散見される。GPPに全身症状を伴わないものがあるように、IHにも全身症状を伴うものと伴わないものの二型に分類することが提唱されている。妊婦で多発する膿疱を認めた場合は本疾患も鑑別疾患の1つとして考え、病理組織検査を行うべきである。
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