紫外線療法が奏効した高IgE症候群と考えられた症例

＜症例のポイント＞今回われわれは、高IgE症候群(hyperimmunoglobulin E[IgE]syndrome、HIES)と考えられた1例に入院による連日のナローバンド(NB-)UVB療法を行い、良好な結果を得たので報告する。HIESは、黄色ブドウ球菌による皮膚や肺の感染症、重症のアトピー性皮膚炎、血清IgEの高値を三主徴とする症候群で、Th17型の免疫不全と考えられている。紫外線は、抗炎症作用などの免疫学的な機序が乾癬やアトピー性皮膚炎の治療に有効であり、免疫不全があっても光線療法が普遍的に効果があることも考えられた。