特集 停留精巣
腹腔鏡下内精巣血管延長術(Shehata法)
益子 貴行
1,2
,
矢内 俊裕
1,2
Takayuki Masuko
1,2
,
Toshihiro Yanai
1,2
1茨城県立こども病院小児泌尿器科
2茨城県立こども病院小児外科
pp.1305-1308
発行日 2025年12月25日
Published Date 2025/12/25
DOI https://doi.org/10.24479/ps.0000001410
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はじめに
腹腔内精巣に対する術式として,『停留精巣診療ガイドライン第2版(2024)』1)では開放手術は腹腔鏡手術と同様に推奨されると提言され,通常の標準的な鼠径部切開法に加え,下腹壁動静脈を切離するPrentiss法2),腹腔内精巣を後腹膜腔化するJones法3),精巣血管を温存する一期的な腹腔鏡下精巣固定術,精巣血管を切離することで陰囊内固定に際して緊張を緩和するFowler-Stephens(FS法)4)などが紹介されている。加えて,FS法は腹腔鏡手術においても高位の腹腔内精巣には一般的に推奨されると記載されている。ただし,米国泌尿器科学会(AUA)停留精巣ガイドラインにおいては,腹腔内精巣に対する精巣固定術の際には精巣血管を可能な限り温存するように努め,陰囊内への固定が困難な際にFS法を選択すべきであるとしている5)。本稿で取り上げるのは,2016年にShehataらによって報告されたShehata法6)で,腹腔鏡下に精巣血管を延長して二期的に陰囊内に精巣を固定する術式である。精巣血管を切らないためFS法よりfertility preservingであると考えられ,FS法の欠点を補う術式と提言されている。ここでは,当科で行っているShehata法を概説する。

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