Japanese
English
鼠径部の解剖の再検討
内精筋膜と結合腱について
Reevaluation of inguinal anatomy, especially of internal spermatic fascia and conjoined tendon
川満 富裕
1
,
芹澤 雅夫
2
,
高橋 秀雄
2
1獨協医科大学越谷病院小児外科
2獨協医科大学第1解剖学
キーワード:
内精筋膜
,
結合腱
,
横筋筋膜
,
腹膜下筋膜
,
腹膜前筋膜
Keyword:
内精筋膜
,
結合腱
,
横筋筋膜
,
腹膜下筋膜
,
腹膜前筋膜
pp.71-78
発行日 1997年1月20日
Published Date 1997/1/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1407902620
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はじめに
一般に内精筋膜は横筋筋膜に続くと考えられているが,筆者のひとり(川満)は横筋筋膜にではなく腹膜前筋膜に続くと主張してきた1).しかし,鼠径部のように「複雑な層状構造をとり,発達度も不安定な膜状構造物の定義と同定に関する議論はとかく水掛け論に陥りやすい」2).また,「ある人がAという構造物を他の人はBだと考えていれば,議論がかみ合わないことになる」3).そこで,筆者らは日本解剖学会の関東地方会第6回懇話会で報告したが,著者らの考えは解剖学者の方々にもご理解いただけたと思う.本稿では,その報告を詳述する.
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