特集 極・超低出生体重児の治療戦略
静脈栄養の工夫
瓜田 泰久
1
,
増本 幸二
1
Yasuhisa Urita
1
,
Kouji Masumoto
1
1筑波大学医学医療系小児外科
pp.19-23
発行日 2025年1月25日
Published Date 2025/1/25
DOI https://doi.org/10.24479/ps.0000001055
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はじめに
極・超低出生体重児は早産児であることが多いが,胎児期,栄養素の蓄積は在胎32週以後に急速に増加していくため,在胎32週より早期に出生した児は,十分な栄養素の蓄積がないままに出生することになる。さらに,諸臓器の未熟性のため,出生後速やかに経腸栄養を確立することが困難でnutrition emergencyに陥りやすい1)。極・超低出生体重児における静脈栄養の主たる位置づけは,経腸栄養が必要十分量に達するまでの間,異化を可能な限り回避することにある2)。
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