特集 教科書にない小児外科疾患の最新情報―国内外の文献・ガイドラインから―
鼠径ヘルニア
石橋 広樹
1
,
森 大樹
1
,
島田 光生
1
Hiroki Ishibashi
1
,
Hiroki Mori
1
,
Mitsuo Shimada
1
1徳島大学病院小児外科・小児内視鏡外科
pp.619-622
発行日 2024年6月25日
Published Date 2024/6/25
DOI https://doi.org/10.24479/ps.0000000853
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はじめに
小児鼠径ヘルニアの成因は,腹膜鞘状突起の開存(patent processus vaginalis:PPV)であり,腸管などの腹腔内臓器が入り込むことにより生じる外鼠径ヘルニアがほとんどある。小児外科疾患のなかで最も手術頻度が高いcommon diseaseであり,疫学や診断に関しては新しい知見は少ない。しかし,手術法に関しては,鼠径部切開法(OH)(Potts法など)と腹腔鏡下鼠径ヘルニア手術(laparoscopic percutaneous extraperitoneal closure:LPEC)があり,近年LPEC法が選択されることが増えているが,長期の術後成績についてはまだ議論がある。
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