特集 ロボット支援手術
ロボット支援手術の歴史
宇山 一朗
1,3
,
柴崎 晋
2
,
田中 毅
2
,
芹澤 朗子
2
,
中内 雅也
1
,
稲葉 一樹
1
,
須田 康一
2,4
Ichiro Uyama
1,3
,
Susumu Shibasaki
2
,
Tsuyoshi Tanaka
2
,
Akiko Serizawa
2
,
Masaya Nakauchi
1
,
Kazuki Inaba
1
,
Koichi Suda
2,4
1藤田医科大学先端ロボット・内視鏡手術学講座
2藤田医科大学総合消化器外科
3藤田医科大学先端外科治療開発共同研究講座
4藤田医科大学高度情報医療外科学共同研究講座
pp.468-471
発行日 2023年5月25日
Published Date 2023/5/25
DOI https://doi.org/10.24479/ps.0000000432
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はじめに
現在,世界で実地臨床に利用されている内視鏡手術支援ロボット(以下,ロボット)のほとんどは,米国Intuitive Surgical社のda Vinci Surgical System(DVSS)であり,2022年には世界で約190万件の手術に用いられ,2022年末の時点で世界に約7,500台のDVSSが導入されている。日本では,正確な国内導入数は公開されてはいないが,現時点で約600台と推測され,米国に次ぐ世界第2位の保有国となっている。DVSSによるロボット支援手術は消化器外科,呼吸器外科,心臓血管外科,婦人科,泌尿器科領域,頭頸部外科など多岐にわたり行われている。わが国では,2012年に前立腺全摘除術におけるロボット支援手術が最初に保険収載された。2018年になり多領域12術式が一気に保険収載されてからはその施行数は急激に増加している1)。消化器外科領域では2018年に食道,胃,直腸が,2020年に膵臓が,2022年に結腸,肝臓が保険収載され,消化器外科領域におけるロボット支援手術の施行件数は年々増加している。
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