増刊号 術前画像の読み解きガイド—的確な術式選択と解剖把握のために
Ⅱ 胃・十二指腸
食道胃接合部癌
中村 謙一
1
,
柴崎 晋
1
,
鈴木 和光
1
,
芹澤 朗子
1
,
秋元 信吾
1
,
中内 雅也
2
,
田中 毅
1
,
稲葉 一樹
2
,
宇山 一朗
2,3
,
須田 康一
1,4
Kenichi NAKAMURA
1
1藤田医科大学総合消化器外科
2藤田医科大学先端ロボット内視鏡手術学講座
3藤田医科大学先端外科治療開発共同研究講座
4藤田医科大学高度情報医療外科学共同研究講座
キーワード:
西分類
,
Siewert分類
,
リンパ節郭清
Keyword:
西分類
,
Siewert分類
,
リンパ節郭清
pp.51-57
発行日 2022年10月22日
Published Date 2022/10/22
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1407213883
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食道胃接合部(esophagogastric junction:EGJ)は,本邦では西分類に基づいて「EGJ(食道筋層と胃筋層の境界)の上下2 cmの部位」と定義されている1,2).そしてEGJ癌は,組織型にかかわらずこの領域内に中心をもつ癌と定義されている1).近年ではKurokawaら3)により報告された多施設共同前向き研究の結果をもとに手術アプローチとリンパ節郭清のアルゴリズムが定められ,一定のコンセンサスが得られている3,4).腫瘍の食道浸潤長により術式が変わる可能性だけでなく手術難易度にも大きく影響してくるため,術前の正確な食道浸潤長の評価が重要となる.本稿では,EGJ癌に対する術前診断や術式選択のポイントにつき,解説する.
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