特集 胎児治療の進歩と今後の展望
脊髄髄膜瘤胎児手術の子宮切開法
渡邊 美穂
1
,
遠藤 誠之
2
Miho Watanabe
1
,
Masayuki Endo
2
1大阪大学大学院医学系研究科外科学講座小児成育外科学
2大阪大学大学院医学系研究科保健学専攻母性胎児科学
pp.51-55
発行日 2023年1月25日
Published Date 2023/1/25
DOI https://doi.org/10.24479/ps.0000000330
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Ⅰ.胎児脊髄髄膜瘤閉鎖術とは
脊髄髄膜瘤とは,神経管閉鎖不全が原因で生じる開放性二分脊椎のなかの重症例を指す。脊髄が皮膚,筋肉,脊椎に覆われず露出しているため羊水中で損傷を受け,患部以下の機能障害(両下肢の運動・感覚障害,膀胱直腸障害など)やChiari Ⅱ型奇形による後脳ヘルニアや水頭症を含むさまざまな症状を呈し,生涯にわたるケアを要する(図1)。
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