特集 巨大臍帯ヘルニア治療update
腹壁閉鎖困難例に対するtissue expanderを使用した腹腔内容積の増大
Tissue expander留置による多段階腹壁閉鎖
藤野 明浩
1
,
黒田 達夫
2
Akihiro Fujino
1
,
Tatsuo Kuroda
2
1国立成育医療研究センター小児外科
2慶應義塾大学小児外科
pp.1227-1230
発行日 2022年12月25日
Published Date 2022/12/25
DOI https://doi.org/10.24479/ps.0000000317
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はじめに
肝脱出を伴う巨大臍帯ヘルニアは,新生児外科手術のなかでも治療に難渋することが多いことで知られる。脱出臓器を還納しての腹壁形成が困難である理由には,脱出肝が球状を呈していること,腹壁欠損が大きいこと,もともとの腹腔容積の不足などの複合的要因がある。なんらかの形で腹腔を外界から遮断する腹壁を形成せねばならないが,いまだ最適な治療法が定まっていない。
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