Japanese
English
特集 CTHA/CTAPの今日的意義を考える
肝癌の多段階発癌のCTHA/CTAPによる描出
Imaging of multistep hepatocarcinogenesis by CT during intraarterial injection of contrast material
南 麻紀子
1
,
松井 修
2
Makiko MINAMI
1
,
Osamu MATSUI
2
1石川県立中央病院 放射線科
2金沢大学大学院 医学系研究科 経血管診療学
1Depertment of Radiology,Ishikawa Prefectural Central Hospital,Ishikawa
2Department of Radiology,Kanazawa University Graduate School of Medical Science,Kanazawa
キーワード:
肝細胞癌
,
動注CT
,
CTAP
,
CTHA
Keyword:
肝細胞癌
,
動注CT
,
CTAP
,
CTHA
pp.11-16
発行日 2009年1月15日
Published Date 2009/1/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1428100109
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要旨
肝細胞癌の多くは異型結節から早期肝細胞癌,その脱分化過程を経て高分化型,中・低分化型肝癌へ移行する多段階発癌により発生することが知られている.結節の血行支配診断には動注CTが鋭敏で悪性度診断に有用である.異型結節では門脈血流は保たれ,肝動脈血流が低下することが多く,早期肝細胞癌の典型例では門脈血流は低下,肝動脈血流も減少するが,異常動脈血流の増加により,CTHAでは周囲肝と等吸収を示す.異型結節や早期肝癌内に特に異常動脈血流の増加した多血性癌巣が出現する場合には高分化型,さらには結節の大部分が多血性を示す中・低分化肝癌へと進展する.この多血性癌巣の出現を画像で捉えることが臨床的に重要と思われる.
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