特集 先天性胆道拡張症up-to-date
術中偶発症(肝管損傷)
佐藤 正人
1
,
園田 真理
1
,
遠藤 耕介
1
,
諸冨 嘉樹
1
,
宮内 玄徳
2
,
畠山 理
2
Masahito Sato
1
,
Mari Sonoda
1
,
Kosuke Endo
1
,
Yoshiki Morotomi
1
,
Harunori Miyauchi
2
,
Tadashi Hatakeyama
2
1北野病院小児外科
2兵庫県立こども病院小児外科
pp.920-923
発行日 2022年9月25日
Published Date 2022/9/25
DOI https://doi.org/10.24479/ps.0000000237
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はじめに
先天性胆道拡張症(CBD)手術の基本は拡張胆管と胆囊を切除し,肝管空腸吻合を行うことである。手術時に副肝管(aberrant hepatic duct:AHD)の存在に気づかず,誤って離断すると術後胆汁漏から胆汁性腹膜炎を併発する。また,AHDを結紮した場合には,支配領域の胆汁排泄障害から閉塞性胆管炎や肝膿瘍,さらには支配領域の肝萎縮をきたすことがある1,2)。したがって,CBD手術に際しAHDが存在する場合には,AHDの適切な処理と消化管吻合を行う必要がある。
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