特集 高位・中間位鎖肛手術術式の成績と問題点アップデート
総排泄腔遺残症術後の生涯的な泌尿生殖器機能の評価と管理:泌尿器科医の役割
浅沼 宏
1
,
岩佐 俊
1
,
大家 基嗣
1
Hiroshi Asanuma
1
,
Shun Iwasa
1
,
Mototsugu Oya
1
1慶應義塾大学医学部泌尿器科学教室
pp.719-724
発行日 2022年7月25日
Published Date 2022/7/25
DOI https://doi.org/10.24479/ps.0000000186
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はじめに
総排泄腔遺残症は,直腸・腟・下部尿路の三管が共通管である総排泄腔に合流し,会陰部へ単一開口となる女児では最も高度の直腸肛門奇形である1)。その発生頻度は出生6万~10万人に1人とされる。本来,総排泄腔は胎生4週に発生し,その後,尿生殖洞直腸中隔によって尿生殖洞と直腸肛門管に分離されるが,この分離過程が障害されて発生する。その発生にはSonic hedgehog signaling遺伝子などの関与が示されている2)。
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