特集 withコロナの小児医療の変化
陽性妊婦より出産した新生児の管理
北東 功
1
Isamu Hokuto
1
1聖マリアンナ医科大学小児科
pp.579-582
発行日 2022年6月25日
Published Date 2022/6/25
DOI https://doi.org/10.24479/ps.0000000150
- 有料閲覧
- 文献概要
- 1ページ目
- 参考文献
Ⅰ.背 景
小児期は家族とのつながりが非常に重要な時期である。なかでも新生児期は生活面で自分では何もできず,すべてのことを他者の手を借りなければならない。出生直後から授乳などの世話を行う母の役割は特に重要であり,母児関係の構築を行ううえで生後数日のアタッチメントは大切な要素である。また,胎児を感じることのできる母と異なり,父は生後に実感できるのみであり,父性発達については生後の児との直接の接触が重要であると考えられる。このように,新生児期は夫婦が新たな家族を迎え入れるにあたって最も重要な時期であることから,分娩立ち会いや母児の早期接触,制限のない面会などが積極的に推し進められてきた経緯がある。
© tokyo-igakusha.co.jp. All right reserved.